50-771　託児所代わりに…

772 名前：2/8 投稿日：2002/02/18(月) 10:23 ID:0NIg/hOa
その時はそんな事とは思わず、電話を切った直後に彼女は玄関先に現れ
ました。（アパートのすぐ前の電話ボックスからかけていたようです）
玄関を開けると、
「ごめんね、どうしても行かなきゃならないとこがあって！お願い！」
と、子供を押し付けられました。
いくら子供が好きとは言っても、親のいない間に何かあったら経験のない私に
対応できるわけありません。
「コワイから嫌です。困ります！」
と言うと、
「大丈夫だから！この子貴方の事大好きだから。絵とか描いてあげたら大丈夫！」
などと意味不明な言葉を並べ、断り続ける私に、
「時間がない！」
と叫び、子供を床におろしてそのまま走って行ってしまいました。
困りますよ！と声をかけましたが、すでに姿は見えず、取りあえず兄の携帯に
電話しました。
出先からすぐに帰って来てくれましたが、二人共子供の相手をした事はあっても、
世話をした事はなくオムツだのミルクだの、ネットで調べながら必死で世話をしました。
夜も８時を回った頃にやっとＡさんは引き取りにきました。何度も何度も謝りながら、
「急用だったの。親戚が病気で・・・。」
といい訳をしてましたが、私は彼女の荷物から見てイベントじゃないの？と疑って
いました。
Ａさんが帰ってから、すぐにイベントに行っていた友人の家に電話して聞くと、まさに
ついさっきまで一緒だったと言われアタマにきました。

773 名前：3/8 投稿日：2002/02/18(月) 10:24 ID:0NIg/hOa
友人はＡさんとはジャンル違いでしたが、友人の友人って事で付き合いがあった
そうです。そして、その日の打ち上げで一緒になり、
「旦那の両親や、自分の両親が同人に反対してて迷惑してる。少しも自由に遊べ
ない。」
と愚痴っていたとか。だから、多分子供を預かってもらえなかったのだろうと思い
ます。
兄にその事を告げ、二度と付き合わないようにと言いました。
ところがー。
その後２度ほど留守中に来たらしく、電話がありました。
「さっき行ったのに、家にいなかった。なんでだ。」
と。休日なんだから、私だって遊びに出るよ、と思いつつ適当にあしらって電話を
切りました。
そして冬のビッグイベント前のある日、彼女はまた現れました。
小さなスーツケースをひいて、反対の手にはボストンバッグを持っていて
「こいつ、コミケに行くんだ！」
とピンときました。またお約束で、
「東京の親戚が危篤ですぐに行かなければならない・・・」
と言い出しました。そんな時に限ってまた兄が出かけていて、一人で追い返さなけ
れば、と私も必死でした。
「うちも年末は実家に帰るし、家族で旅行に行く予定があるから困ります！」
とウソを並べ（実家に帰るのは本当ですが）なんとか断ろうとしました。

774 名前：4/8 投稿日：2002/02/18(月) 10:25 ID:0NIg/hOa
すると、Ａさんは、
「旅行？どこに？」
と聞いてきます。
「えと、山陰の方へ・・・温泉・・・」
しどろもどろになりながら言うと、
「あ、海外じゃないならＯＫ！よろしくね！あー、バスが出るから、じゃ！」
とまたすごい勢いで出てってしまいました。
そうか、海外だったらパスポートがどうとかって言えばよかったんだ、と関係ない
事を考えつつも、 押し付けられてなるものかと、エレベーターに向かう背中に、
ボストンバッグを投げ付け（ボストンは子供の荷物でした）、
「警察に連れていきますよ！」
と叫ぶと、バッグを廊下にぽんと置き、
「お土産買ってくるから！」
と言ってドアは閉まりました。
冗談じゃねえよっ！と思い、兄に電話して帰って来てもらい、Ａさんの実家に電話
して親に引きとりに来てもらう事にしました。
ところが、今回は子供の方が大変だったのです。
Ａさんの家は何度か引越しをしていた事もあり、なかなか見つけられない間に
子供が発熱、嘔吐を始めました。
赤ん坊の発熱なんて、それこそ産まれて始めてです。病院へー・・と思っても、
保険証もないし母子手帳もない。もし適当な病院に連れて行って、アレルギーなんか
があったら大変です。
保育士をやってる友達に来てもらい、兄の友人達も総動員して、そのうち一人が
Ａさんの実家の電話番号を知っていたので電話しました。

776 名前：5/8 投稿日：2002/02/18(月) 10:34 ID:iOeJBq/q
Ａさんの実の母は、電話に出るなり
「何の事ですか？Ａはそこにいるんですよね？Ａを出してください。」
と訳が分からなくなってました。こっちはこっちで、
「Ａさんはいません、子供だけ置いて東京に行ってしまいました。御親戚がきとくと
おっしゃってました。だけど今子供さんが熱があって、こっちも困っている、」
とヘンな状況説明をしているうちに、やっとなんとなく分かってくれたらしくすぐに
行きます！と言ってくれました。
しかし家にいてこのままもっと子供の容体が悪くなったら大変です。
かかりつけの病院を聞いて、そこに連れて行っておくからそっちに来てくださいと
言って電話を切りました。
病院へ連れて行き、カルテを出してもらっている最中にＡさんの両親が到着しま
した。Ａさん自身の旦那さんは、隣りの県で働いていて週末にしか帰って来ないの
だそうで、おられませんでした。
幸い子供はたいした病気ではなく、点滴だけすればＯＫと言うことでした。
その間ずっと私と兄は、彼女の御両親に、
「どうしてカンタンに預かったりしたんですか。何かあったらどうするつもりですか！」
と説教めいた事を言われ、私は私で熱を出させてしまった事に責任を感じていた
せいもあってめそめそ泣き出してしまいました。

777 名前：6/8 投稿日：2002/02/18(月) 10:35 ID:iOeJBq/q
兄が説明しようとしても、途中で遮られ、おだやかに話していた兄もだんだんキレ
気味になり、最後には、
「ふざけんなあっ！ワレの娘がいきなりうちに来て、ガキ置いて逃げたんじゃ！
こいつ一人で家におる時に「東京の親戚が危篤じゃ」言うて、荷物とガキだけ
押し付けやがって！これで何度目じゃ思うとんじゃ！何回迷惑じゃ言うても
当たり前の顔して来やがるんじゃ！おまえらこそどういうしつけしとるんかあ！」
と、病院の廊下で大声で怒鳴りあげました。
さすがに話しを聞かなかった自分達にも非があったと気づいたのか、（それとも
呆然としていたのか）静かになったので、最初から全部説明しましたところ、
「申し訳なかった。」
と言ってくれました。
そして、翌日の夜にＡさんが東京から電話してきました。（深夜バスで東京ついたらしい）
「アンタ達のせいで、私はこれから帰らないといけなくなった！勝手な事しやがって、
覚えとけ！」
と怒鳴られ、一方的に電話を切られてしまいました。
どうやら、「東京の親戚が危篤」と言ったせいで、もしや旦那さん側の親戚が
倒れたのかもーと、義理の両親にも連絡が行き、両方から怒られたようです。
私はと言えば怒鳴られた事に驚き、そして電話が鳴るたびにＡさんからでは
ないかと怖くなり、電話に出るのが嫌になりました。
彼女がこっちに帰ってくれば、またうちに来るような気がして兄にも外出しない
で欲しいと言い、ずっと家におりました。
年末には何もなかったので、安心していましたら年が明けてからＡさんの
御両親から電話がありました。

778 名前：7/8 投稿日：2002/02/18(月) 10:36 ID:iOeJBq/q
正式に謝罪したいのでお伺いしていいか、と言われたので兄は「じゃあ、
来てください」と答えました。
御両親と旦那、そしてＡさんが来た時、私はずっと兄の後ろに隠れて見て
いたのですが私の存在に気づいたＡさんが上目遣いにじーっと私を睨み出し
た時は泣きそうに怖かったです。
御両親は、
「何度も迷惑をかけて申し訳なかった。親戚が危篤と言うのはウソで、本当は
東京の同人誌の即売会に行っていた。今後はあの世界から足を洗わせるし、
二度とこんな事はないようにする。」
と言って、お詫びにと、封筒に入ったお金とお菓子の包みを玄関に置かれ
ました。が、兄は、
「やめるとかやめないとか、それはそっちで決めてください。自分で面倒を
見れないなら、子供は産むべきじゃないと思うし、都合がいいからと言って
他人に預けるのは非常識です。おおごとにならかったからよかったけど、
万が一何かあって、怨まれるのはこちらも迷惑です。もう絶対に止めてください。」
と言いながら、「これは受け取れません」と封筒もお菓子も押し返してしまいました。
迷惑料だから、と押し進められましたが、兄は「結構です」と言って受け取り
ませんでした。
しばらくして友人に、「こんな事があったよ。」と話したところ、Ａさんが出してる
ペーパーを見せてくれました。

779 名前：8/8 投稿日：2002/02/18(月) 10:36 ID:iOeJBq/q
ペーパーには、今回の騒ぎが都合よく書かれておりました。
「どうしても子供を預かりたい、と言っていた知り合いに、渋々預けたところ
風邪を引かせた上に、勝手にうちの両親や相手の両親に連絡して、
迷惑しているなどと大騒ぎされた。おかげで私は同人を続ける事が出来なく
なってしまった。あいつほんとに最低。」
と言うような内容が大変口汚なく書かれてありました。
イベントが終わったあと、東京で遊ぶ計画も丸つぶれだったしイベント自体
参加できなかったと・・・。
オフでの世界からはもう引退するようですが、ペーパーにはオンラインで
作品を発表しつづけるつもりだから、そうなったらまたよろしくーと書いて
ありました。
しばらくして、Ａさんの御両親から、
「気持ちなので、どうしても受け取って欲しい。」
と、例の封筒が現金書留で送られてきました。中には３０万入っており、もう
返す為に連絡を取るのも嫌なので、使っちゃえ、と兄とあの時世話になった
兄の友人、私の友人四人で韓国でも行って焼き肉を食べてこようと計画中です。
だらだら書きましたが、こうしてみると大した事件ではなかったですね。
でも私の中では今まで生きてきた中で、一番怖かった出来事です。
特に今まで一度も怒鳴ったり、大声を出したりした事のなかった兄が激しく
キレたことは一生忘れません。

788 名前：771 投稿日：2002/02/18(月) 11:10 ID:iOeJBq/q
よかった、実は私だけが大騒ぎな内容かと思ってました。ちょっと
安心（ｗ

Ａさんの親は結構お金持ちなようです。不動産をたくさんお持ち
らしいです。
出来ちゃった婚かどうかは分からないんですが、普通ほとんど
知らない人に子供なんか預けないですよね、やっぱり・・・。
イベントに子供を連れて来てる親ってよく見ましたけど、まだ
面倒見てるだけあっちの方がマシだなあと。
ちなみにＡさんは一度も謝りませんでした。うちに来た時も
ずっと私をにらんでいて、御両親が頭を下げてる間も知らん顔
してました。ちょっと御両親が気の毒なくらいでした。
言い忘れましたが、私たちは牡蠣ともみじの国の住人です。